HaruhikoCGI
「HaruhikoCGI」は、ウェブ標準やアクセシビリティ基準に準拠したCGIプログラムスイートです。ブログや掲示板、メールフォームといった、ウェブサイトの構築に欠かせないプログラムを機能単位で提供できます。
本プログラム群は、リリース当時(2011年)主流だった「XHTML 1.0 Strict」に準拠し、音声読み上げリーダーをはじめとする各種アクセシビリティ機能への対応や、検索エンジン最適化(SEO)を重視して開発しました。また、既存のウェブサイトへの組み込みやすさにも配慮し、テンプレート機能やテーマ機能を搭載している点が特徴となっています。
元は、私が自分のウェブサイトを構築する際に独自開発し、あとから汎用化したものでした。このため、仕様の検討からデザイン、実装、サポートサイトの構築、運営に至るまで、私一人で行っています(現在は、新規の販売を終了)。
- 制作年/参画時期
- 2007-2011年
- 形態
- Webアプリケーション(Perl)
- 種別
- アプリケーション開発、UIデザイン、マーケティング
- 案件フェーズ
- 初期立ち上げ~エンハンス開発
- チーム規模
- 1名(個人開発)
- 役割
- デザイン、開発、マーケティングに関わる全て
高い水準のアクセシビリティを実現
「HaruhikoCGI」の開発着手を決断した理由でもあったのですが、2011年当時、ウェブ標準(XHTML 1.0 Strict)に準拠し、高度なアクセシビリティ基準に対応したCGI(サイト訪問者からの投稿などを受け付けるプログラム)は市場に皆無でした。
ウェブサイトのアクセシビリティ対応は、地道な「当たり前の積み重ね」です。通常のプログラム開発であれば、面倒で省略してしまうような実装コードレベルの仕様を細かく積み重ね、確かな信頼を作り出しています。
理想を追求した設計思想
「HaruhikoCGI」は、既存のウェブサイトに“溶け込ませる”ことを第一の思想として置いています。一方で、プログラム自体は、必要に応じて様々な用途に転用できるように、高い汎用性を担保しておく必要がありました。
そこで、プログラムの表層部分を制御する設定ファイルを分離し、「デザインテーマ」としてパッケージ化。また、テンプレート方式を採用し、既存サイトのフレームに「HaruhikoCGI」が生成するコンテンツを流し込む形でページを表示できるようにしました。
このほか、多重投稿チェックやSEOを考慮したページ構造、過去ログや検索機能の使い勝手など、それまでのサイト運営で培った理想形を存分に取り入れた設計になっています。
自治体サイトと並び、堂々のコンクール受賞
「第2回 だれもが使えるウェブコンクール」で、「HaruhikoCGI」が、「鳥取県」「名古屋市」といった名だたる自治体のサイトに並ぶ形での入賞となりました。
同コンクールは、“みんなが参加できる情報社会”をテーマに掲げ、障がい者や高齢者にも使いやすいウェブサイトを表彰するものです。アクセシビリティへの取り組みが、プロの審査基準からも高く評価された結果となりました。
授賞式では、受賞者の大半が、自治体や公的機関、そしてアクセシビリティを専門とするウェブ制作会社で、個人制作者は私だけでした。